規定

倫理規定

<Ⅰ目的>

日本スポーツカイロプラクティック連盟は、国際スポーツカイロプラクティック連盟(以下FICS)が掲げるMission Statement (活動目的)を達成するために倫理規定を定めます。 当会はあらゆるスポーツ選手に対し最善かつ最高のカイロプラクティック治療を施し、ボランティア精神に基づいた社会貢献を目指します。

<Ⅱ患者に対する倫理義務>

1治療の質

スポーツカイロプラクターは本人の能力、最新の証明できる治療範囲における、常に最高の、そして常識の範囲内で治療を行わなければならない。

2治療の保証

スポーツカイロプラクターはいかなる病気にも「治る」保証をしてはならない。医学的診断をしてはならない。治療に対しては、その安全性に配慮する。

3他医療機関との関係

スポーツカイロプラクターは、他医療機関と連携し選手の利益のために適切な対応をする。

我々が治療を継続できない、または適応範囲外においては、適切な対応をし、速やかに他医療機関へ紹介する。

4守秘義務

スポーツカイロプラクターは選手のプライバシーを守り、それに関わる情報の守秘義務を負う。ただし、以下の場合は、その限りではない。

・  選手の同意があったとき

・  法律によって、提示を求められたとき

・  同僚の協力が必要なとき

・  守秘することが、選手の利益にならないと思われるとき

5インフォームドコンセント

スポーツカイロプラクターは、治療開始前に選手またはその関係者に対し、インフォームドコンセントを行わなければならない。治療を受ける・受けない、の選択権を選手に保障する。

6治療費

スポーツカイロプラクターは治療に対する金銭の要求をしてはならない。交通費、宿泊費などの経費、会への寄付はこれに当てはまらない。

7治療賠償責任保険

選手保護のため、スポーツカイロプラクターはすべて賠償責任保険に加入しなければならない。

8公平

スポーツカイロプラクターは、選手の文化的(民族・宗教を含む)特異性を理解し、対応しなければならない。また、身体的な差別をしてはならない。

9セクシュアル・ハラスメント(性的な嫌がらせ)

スポーツカイロプラクターは選手に対して、性的不快を抱かせる言動などをしてはならない。

<Ⅲ同業他者に対する倫理的義務>

1敬意

スポーツカイロプラクターは自分の利益のために、選手の前で、同業他者に対して批判してはならない。

2協力

スポーツカイロプラクターはお互いにできる限り協力し、励ましあうべきである。

<Ⅳスポーツカイロプラクティックに対する倫理的義務>

1タイトル

業者を示す「スポーツカイロプラクター」業務を示す「スポーツカイロプラクティック」は、「ICSSD」「CCSP」「ICCSP」取得者のみ使用される。

2013年7月1日より、「ICSSD」は「ICCSP」に変更された。

2セミナーに関する規定

a)世界カイロプラクティック連合(WFC)に承認されたカイロプラクティック教育機関を卒業した者。または、ブリッジプログラムを終了したものに限られる。

b)「ICSSD」「CCSP」「ICCSP」取得者は、この知識・技術をa)に当てはまるものにしか教授してはならない。

c)「受講者」が営利目的でないことが明らかな、スポーツカイロプラクティックの講演会、啓蒙活動、教養講座等、知的教養・体験情報の供与に関しては本規定の対象に加えない。

d)本会会員が医療および医療類似行為免許を取得している場合において、該当免許の有資格者のみを対象とした資格適用範囲内での知識、技術教授は本規定の対象に加えない。

e)本規定に抵触しない場合であっても本会会員がいずれかの教授を行う場合は、予め本会事務局まで自主的に報告すること。

f)本規定に抵触していることが明らかになった場合は、細則に定める懲罰処分の対象とする。

3教育への協力

スポーツカイロプラクターは、教育に協力する。

4研究への協力

スポーツカイロプラクターは、研究に協力する。

5業界への協力

スポーツカイロプラクターは、業界発展のために協力する。

<Ⅴ社会に対する倫理的義務>

1特別資格

スポーツカイロプラクターは「ICSSD」「CCSP」、今後FICSが定めるもの以外は認められない。

また、仲間以上に優れた資格があることを意味する表現をしてはならない。

2誇大広告

スポーツカイロプラクターは誇大広告を行ってはならない。常に適切な表現に心がけ、国民一般に誤解を与えないような表現や詐称を禁止する。